闇に咲く雨
ポッリ ポッリ 屋根を叩く音
今しがたまで 降っていた
夜明け前の雨は 月も見せず 星も隠す
ただ闇を広げて 洗い切った 街を
ボンヤリと浮かび上がらせていた
暖かそうな 豆電球の窓から漏れる光
鈍色の空を照らす 街灯 濡れた土の匂い
闇に咲く雨は 小さく存在を示す
寝静まった街 一人外に出て佇む
夢の続きを 空に描いて…
胸いっぱい 新鮮な空気を含んで
まだ 冷たい息は 白くて
だんだん…緊張が解けて行く…
何故か…頭ごと洗わた様な気がして
大切な人 事悩んでる事…
冷静になれる 一時で 必要だなと感じた
寝静まった街に佇んで
闇に咲く雨を ただ眺めている…