再びの空.

再びの空

君達と夢を描いた 自由な空を残したままで
僕らは 故郷を離れバラバラになってしまった…

みんな いい奴ばかり…元気に暮らしてるかな?
僕は僕で 貧乏暇なしで 何とか生きているけど…

週末 満員電車に疲れた身体を引きずり
家路を急ぐ 進み出した秋の夜風が肌寒い…

生活を営む為に お金を稼ぐ事だけが
あの頃 僕らが空に描いた夢では無かった筈

僕らはいつかの間にか大人になり
現実を知る度に 少しずつ俯き加減になってしまう…

あの頃 君達と自由に飛び回った 野 山 川 海
そして 空に描いた夢さえも 遠く離れてしまった…

羽根を削られた僕らは それでも羽ばたこうと
お金なんかで買えない あの空を探そうとする

どんなに遠く離れても どんなに躓いても
あの空を追いかけて 歩き続けてさえいれば…

同じ空の下 いつかは辿り着く…そう信じて
再び 同じ空をみんなで一緒に見れると信じて

だから どんなに悲しくても どんなに辛くても
僕らは歯を食いしばり 歩き続けて行こう…

故郷の空は 今でも澄み渡っていますか?
君達は あの空を見つけられたのかい?

僕は休みながらでも 必ず其処に行くから…
そしてあの頃の空の下で 君達と再会しよう…

いつか見上げた あの空を再び見上げる為に…


大空と大地の中で



 

-悲しみ/切なさ

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