何時もと同じ景色を眺めていた
秋の気配を感じる窓の外
退屈な授業にアクビを繰り返す
睡魔が僕に色んな夢を見せる
此処からでは遠い世界も
現実とはかけ離れた自分も
たちまち目の前に広がる
見たことの無い景色や出来事
夢の冒険者は束の間の眠りの中
快感に成る心地良さと引き換えに
あたりにイビキの雑音をばら撒き
次第に歯軋りのハーモニーや自由な言葉を
歌代わりに一つの音楽は完成されて行く
最後には先生によるドラの大音響音で
電気ぽい激痛が頭に走り涙する
残ったものは机の上のヨダレの海
何時もと同じ景色を眺めていた
何もなかった様に去って行く先生の背中
睡魔の友達を持つ夢の冒険者
中学時代の僕は、勉強が嫌いで、夢の冒険者になっていました。
最後には先生のゲンコツや、大きなコンパスやサシなどで
叩かれて目を覚ましていました。でも窓から見える景色に
物哀しさや、人恋しさ、好きな彼女の事なんかを思い一番後ろの席で
同じ景色を見ていました。こんな小さな馬鹿げた事も青春の思い出
だったのかも知れませんね。