もうどれくらい歩いたろう
長く続いて行く海岸通りを
深呼吸すれば
雨の匂いを潮風が運んで来る
スミレ色の雨の中
君の手を引いて歩き続ける
雨の海岸通り
もうどれくらい探したろう
二人だけの安らぎの場所を
遠く見渡せば
雲の切れ間に虹がみえる
スミレ色の雨の中
君の手を引いて歩き続ける
雨の海岸通り
もうどれくらい好きで居るのだろう
君と居ると退屈な時も飽きなくて
もっともっと愛したくなる
どこまでも何時までも一緒に居よう
スミレ色の雨のに濡れながら
君の手を引いて歩き続ける
雨の海岸通り
薄紫に煙る少し肌寒い夏の始め、主人公達は、ただただ…柔らかい雨にうたれながら、海岸通りを歩いていました。少し疲れて来た彼女の手を引いて、歩き続けたのでした。深く息を吸い込むと、樹々の湿った匂いや土の匂い、そして訪れようとする、まだ青い夏の匂いを胸に溜めながら、彼女に満足している自分がいた。何時までもこの愛が続く様に、そう祈りながら、心地よいスミレ色の雨にうたれている様子を書いてみました。