秋の香り.

秋の香り

 

秋の香り

 

日々深まって行く季節の中で
時が早まった様に

アスファルトに映る二人の影伸ばし
空に広がる夕暮れ

君と歩く ひとけの少ない
遠回りの路

紺色のブレザーが似合う
大人びた君と…

第二ボタンの無い
締まらない姿の 詰襟を着た僕

樹々が
秋の装いに色を 変えて行く様に

二人の想いも 静かに色付き始めた

少しだけ
冷たい風が吹く いつもの街路樹の路

僕等は 無垢な心を 寄せ合い
それでも 見えない何かを 守ろうと

お互いの体温を感じ 心を重ねていた

深まる君への想い 秋の香り…
何故か…少し切なくて…

 



 

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