紫陽花色の雨音
あなたが指差す 紫陽花色の雨
静かに ボクの心にも 降り注ぐ
夏の始まり
吸込む 湿った土の匂い 何処か懐かしい
切なさの霧が 薄紫色に景色を包む
あなたに憧れ あなたを知りたくて
云えない言葉が 歯痒くて…
こんなにも 近くに居るのに
ほんの少しだけ 遠くて 見えないよ
あなたがさす
その傘の下に 一緒に居たいけれど
それすらも 出来なくて…
あなたは微笑む
密かな 熱い想いに
気づいているのだろうか?
ボクの傘を叩く 紫陽花色の雨音
こんなにも 近くに居るのに
ほんの少しだけ 遠くで 響いていた