別々の家路
初恋だったと思う… 恥ずかしそうに
僕のコートの左ポケットに入れて来る
あなたの小さな手の温もりが嬉しくて…
街路樹通り 木枯らしに吹かれてた
口数の少ない僕の為に
沢山話してくれた
会うまでの出来事や 家族の事
友達の事 映画の話 夢の事
伸びた分の影だけ
一緒にいられたけれど…
家路を辿る靴音が切なさを増して行く
そして…じゃあねって…
いつもの所で お別れするけれど
恋の初心者の僕らには
愛しさが胸をつまらせるばかりで
歯がゆかった…
そして 簡単には好きだと言えないと分
夜の深さも 愛しさも積って行く…