錆色のトンネル
山鮮やかに 秋色に染め上げて
街の街路樹も 紅葉の頃
冬支度をする樹木達は
薄茶 焦げ茶 黄色 蜜柑色 紅に染まる
錆色のトンネルを創る頃
落ち葉を踏みしめて 二人通り抜けたものだ…
今でも 冬支度を整えた樹木達が
錆色のトンネルを創り出すと
寂しや後悔を踏みしめながら
街の街路樹のトンネルを歩いている…
錆色を迎える 自分と向き合い
色々 不器用すぎる自分が
ことごとく嫌になる
ふと 顔を上げて 先を見れば …
優しい声が聞こえて 秋色の装いをした
あなたが 見えた気がした…
やっぱり…僕等も色づき始めたんだ…
そして 僕には あなたしかいないんだ…と
今…一枚の落ち葉が 囁いた…