氷の世界より
歩いては 立ち止り君の姿を探す
もうあなたは 此処にいないのに
一緒に暮らして行きたいと
そう願った 影だけが切なくて…
叶わぬ想い 櫻の花びらの如く
夜空に舞い 思わず空を見上げる
雲の朧が月を吞み込み また何無く
静かに 通り過ぎてゆく…
人生なんて こんなものかと
届かない月に タバコの煙を吹き掛けて
余計に儚さが 積もって行く
春の陽気に包まれ始める 街の景色と
氷始めた 僕の心の景色とは 程遠くて
それでも 時は止まらず 時代の中を
そよそよと流れ行く
あれ程 心を燃やし今でも
冷めることのない 変わらぬこの想い…
生活とか日常が無ければと 泣いては激怒し
苦しさの余り 自分を誤魔化して仕舞う
氷の世界より
次の春が 来るとも全く思えない…
あなたと同じ人は いないのだから…
あなたの全てが 愛おしいから…