冬 花 火
澄んだ夜空に浮かび上がる 冬の花火
夏の様に賑わいも無く 浴衣姿もない
季節外れの花火は 夏のソレとは違い
どこか儚さや寂しさを感じさせられる
そう言えば 昔 …
寒さに震えるあなたを包み込み…
心重ねて見上げた この冬花火の景色は
とても暖かだった…
今では 湯気向こうの
夜空に二つ三つと次々に 大輪の華を咲かせては
何の跡形も無く 闇に溶け込んで行く…
その艶やかで 儚い大輪の華を観て…
もう 会えくなった君を思い 瞑想していた
露天風呂に響き渡る 洗面器とかけ湯の音に
ふと 我に帰り 涙が零れないように
温泉で顔を拭った…
日常より 少し疲れた心と身体を労わり
一人訪れた 海と山に囲まれた 秘湯より
星空の下 冬花火を眺めて…
冬花火は何処と無く、夏のソレとは違い、儚さや寂しさを想像してしてしまうのは、僕だけなのでしょうか? 海沿いの秘湯をめぐる事は、海に通う僕にとっては、毎年こういった行事に、各地で参加させて頂くことも多くこの時は、自分が露天風呂から寒い夜空にに消えて行く、冬花火を見上げて暫く瞑想していた時のことを描いて見ました。逢いたい人に逢えない
魂を感じる事は出来たとしても、触れる事は許されない、そんな事を、湯気向こうに感じて、命の儚さを再度確認してた様な気がします。